天神橋
天神橋は、公園から望める新三国橋や高層ビルなどと呼応する近代的デザインの橋で、公園のランドマーク的存在となっています。
地名碑の裏には、「藩政時代、この公方様の森の中に天神の祠あり、その面影を慕って名づけた。」とその由来が刻まれています。
江戸時代の古河の歴史書「古河志」によると、「公方様の森は十念寺の境内地であり、住職のはなしとして、境内南方に 天神松と言う古木あり、昔 御所住居の程は 殊に 賞愛せられし由」とあります。
天神と言えば、菅原道真公のことで、学問の神として、また、子どもの守り神として慕われていました。昔、御所を住居としていたのは、5代古河公方足利利義氏の子・氏姫であり、母として、子・義親に対する想いを考えると、子のために天神の祠を建て、立派な松の木を植えたものと想像し、その後、古河公方の末裔が、喜連川に移り、御所跡は、天領から十念寺の境内地となりました。
そんな時のうつろいの中で、天神の祠は朽ち果て、天神松がその名残をとどめたと言うことであろう。そんな失われた天神の祠の面影を慕って、御所沼に架かる橋を天神橋と名付けたということです。