目洗弁天池
「目洗弁天池」については、その地名碑に「虚空蔵堂下の御手洗池(おみたらせいけ)で目をすすげば眼病が癒えると伝えられた。人々は平癒の暁には うなぎを放して謝したという。」とその由来が刻まれています。
御手洗池からは地下水がこんこんと湧いていたと言う。そのきれいな湧水で眼をすすげば眼病が癒えたのかもしれません。
目洗弁天池に祀られた石仏は、鳳桐寺のご住職によると、虚空蔵堂の御本尊を写した虚空蔵菩薩であるとのことでした。そのお姿は、右手に鰻、左手に蓮華を持っています。文化の年号が刻まれていることから約200年前に作られたことが分かります。
ところで、鰻は虚空蔵さまの化身とも言われ、虚空蔵菩薩を祀る地域では、鰻を食べない風習があり、洪水や水害の多発地帯と言う共通点があります。まさに御所沼は渡良瀬川の後背湿地で水害の多発地帯であり、虚空蔵さまのある鴻巣の人は鰻を食べない風習があったようなことを聞きました。
目洗弁天池周辺には、秋の彼岸の頃、真紅の彼岸花が一面に咲きます。別名、曼殊沙華は天界の花のことで、群生して咲くさまは、一種独特の気が支配します。