御所の梅林
「御所の梅林」については、地名碑に「鴻巣の野 御所にいたってにわかに傾き沼に落ちんとす。梅の林これを掩う。よって名づく。」とその名の由来が刻まれています。
この場所は、鎌倉公方足利成氏氏が1455年に古河に移座した地で、依頼175年間、古河公方やその子孫により使われてきた鴻巣御所の跡地である。小字名・古城跡として土地の記憶が刻まれています。従って御所の梅林の御所とは鴻巣御所のことです。南斜面で水はけも良く日あたり良好、森の木々で冬の厳しい季節風から守られ、風水に言う四神に守られたような土地です。
公園計画では、茅葺民家が2棟移築され、村の生活の風景を再現する場と位置付けられています。そのような特徴を生かすべく、季節風の厳しい2,3月に楽しめるもので、村の生活を支えるジツもあり、高貴な公方ゆかりの地に相応しい風格のある風景をつくるとの考えで茶畑や梅林がつくられました。
梅は、桃の花咲く前に来園者を楽しませ、甘い香りで人の心を和まし、古木になれば、その姿に風格が備わり、高貴な公方様とも重なり、さらに、梅は村の生活を実を着けジツを生みます。
そんな考えで植えられた梅も、ウメ輪紋ウイルスに感染し、平成24年度にすべて伐採されました。その後、梅は再植され、まだ幼木ですが、年齢を重ね古木となって風格のある風景になることを願っています。