おみたらせの清水
「おみたらせの清水」については、地名碑に「おみたらせから流れ出す清水ゆえに称す。」とその由来が刻まれています。おみたらせの清水は「おみたらせの池」即ち「目洗弁天池」を水源とする小川で、流末は御所沼に流れ込みます。現在の目洗弁天池は、多少の湧水もあると思うが、多くは中山台かの泉
からの分流水によって賄われています。
もうだいぶ昔、小学生の頃の記憶であるが、古河地方の方言で「いずんぼ」という灌漑用の小さな池が水田の中にありました。水深はせいぜい1m程度かと思うのですが、その池を覗くと地下水がこんこんと湧きでているのが目でも確認でき、タナゴ、ドジョウ、エビガニ、ゲンゴロウなどの水生生物が多数生息しており、さながら淡水のアクワリウムのようでした。恐らく、おみたらせの池も、多くの水生生物に鰻も生息する「いずんぼ」のような豊かな湧水池であったろうと想像するのです。そのような清らかな水を水源とする小川を「おみたらせの清水」としてイメージして頂けなければとおもいます。
春、おみたらせの清水の周囲は、菜の花が咲き、華やいだ桃の花に覆われ、桃まつりの花見客の祭気分を一気に盛り上げてくれます。また、秋の彼岸残りには、緋色の曼殊沙華が見事に咲きます。」