公園逍遥吟句選集
令和5年度公園逍遥吟句
「公園逍遥吟句」は、総合公園管理棟にある、投句箱に投稿された、公園の四季や表情を読んだ俳句を、毎年、俳句の識者の方々に選句していただいたものです。
応募期間 令和5年5月1日~令和6年2月29日
開 函 令和6年3月1日
選考協力 加須市騎西俳句連盟
応募総数 167句
選考結果 特選2句 入選4句 佳作9句
特選
たわむれに始まる紋白蝶の恋 | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
木下闇抜けてわが影取り戻す | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
入選
かなしみを殻に背負ひてかたつむり | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
白梅を慕へる紅梅かと思ふ | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
春寒し膝折りてゐる臥牛像 | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
新緑や白神山のブナのこゑ | 大塚 昭夫 | 栃木県小山市 |
佳作
三本の塔婆を立てて秋の空 | 大塚 昭夫 | 栃木県小山市 |
愚痴もあり頷きもあり蚯蚓鳴く | 大塚 昭夫 | 栃木県小山市 |
生きるとは人送ること花は葉に | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
吐息にも崩るるけはひ白牡丹 | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
浄土とはこの世にもあり花の下 | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
新樹光孔雀は青き頸を立て | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
おおばこを踏まねば通り抜けられず | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
ふてぶてしき貌シテをりぬ夏の鯉 | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
初鴨に会府やいつもの野球帽 | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
令和6年桃まつり俳句大会
応募期間 令和6年3月1日~令和6年4月30日
開 函 令和6年5月1日
選考協力 加須市騎西俳句連盟
応募総数 80句
選考結果 特選1句 入選3句 佳作6句
特選
たんぽぽやたったひとりの公方様 | 大塚 昭夫 | 栃木県小山市 |
入選
蝌蚪の紐兄弟げんか止めに入る | 大塚 昭夫 | 埼玉県さいたま市 |
錠剤のいろとりどりや山笑う | 宮本 チエ | 埼玉県久喜市 |
春の地震磁石の針のまだおびえ | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
佳作
天平の世もかくあらむ桃の里 | 山川 純子 | 千葉県白井市 |
逝く春のも釣も動かざる | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
桃林を酔いどれのごとさまよへり | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
四阿の絵画のごとく温む池 | 宮本 チエ | 埼玉県久喜市 |
古民家の土間のにおいや花の雨 | 宮本 チエ | 埼玉県久喜市 |
しろがねの風の生まれて芒原 | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |